女性が生まれた時点で持つ卵子の数は決まっており、それが減り続ける一方であることをご存知でしょうか。「卵子は体内で作られ続ける」と思っている方も多いですが、それは精子とは異なる点です。本コラムでは、卵子の数と加齢の関係、そして卵巣予備能(卵巣の中に残っている卵子の数の目安)の重要性についてご説明します。
卵子の数は生まれた時点で決まっている
女性の卵子の数のピークは、実は胎児期(妊娠5ヶ月頃)で、この時点で約700万個の卵母細胞が卵巣に存在します。その後、生まれる頃には約100〜200万個、初潮の頃には約20〜30万個にまで減少します。
そして月経が始まってからも、毎月数百〜数千個の卵子が選ばれずに消滅(閉鎖卵胞化)していきます。排卵されるのはその中の1個だけです。つまり卵子の数は月経のたびに減っていきます。
年齢別の卵子数の目安
| 年齢 | 残存卵子数(目安) | AMH値の目安 |
|---|---|---|
| 25歳 | 約7〜10万個 | 3.0〜5.0 ng/mL |
| 30歳 | 約5〜7万個 | 2.0〜4.0 ng/mL |
| 35歳 | 約2〜3万個 | 1.0〜2.5 ng/mL |
| 38歳 | 約1〜2万個 | 0.5〜1.5 ng/mL |
| 40歳 | 約5,000〜10,000個 | 0.2〜1.0 ng/mL |
| 43歳頃〜 | 急激に減少 | 0.1 ng/mL未満も |
※個人差が大きく、上記はあくまで目安です。
卵巣予備能を測るAMH検査
AMH(抗ミュラー管ホルモン)は、発育途中の卵胞から分泌されるホルモンで、卵巣の中に残っている卵子の「貯蔵量」を間接的に示す指標です。血液検査1本で測定でき、月経周期に関わらず検査可能です。
AMH検査でわかること・わからないこと
- ✅ わかること:卵巣に残っている卵子の「数」の目安
- ✅ わかること:閉経までの残り時間の目安
- ❌ わからないこと:卵子の「質」(質は年齢に依存)
- ❌ わからないこと:自然妊娠の可能性の直接的な指標
AMH値が低くても妊娠はできる
AMH値が低い(卵巣予備能が低い)ことは、「妊娠できない」を意味するわけではありません。卵子が1個でも残っていれば、理論上は妊娠の可能性があります。ただし、体外受精を行う場合は採卵できる卵子の数が少なくなるため、採卵チャンスを多く作るために早期の治療開始が重要になります。
卵子の数は増やせないが、今できることがある
残念ながら、卵子の数を増やす方法は現在のところ存在しません。しかし以下のことは、残っている卵子の「質」を守ることにつながります。
- 禁煙(喫煙は卵巣機能の低下と早期閉経リスクを高める)
- 体重管理(BMI適正範囲の維持)
- 抗酸化物質の摂取(ビタミンC・E、コエンザイムQ10)
- 過度なストレスの回避
- 早期の妊活・不妊治療相談
まとめ:「いつか」ではなく「今」が大切
卵子は待っていても増えません。年齢とともに確実に減少し、質も低下していきます。「まだ若いから大丈夫」「結婚してから考えよう」という考えが、後の治療を難しくするケースは少なくありません。
桂駅前 Mihara Clinicでは、AMH検査を含むブライダルチェックや初診での卵巣予備能確認が可能です。「まずは現状を知りたい」という段階でのご相談も歓迎しています。
